【エンジニア人物シリーズ】鼻ホジホジの優秀エンジニア 後編

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僕がIT企業で仕事をするようになって出会った強烈な印象を受けたエンジニアを紹介していきます。
今回は僕がエンジニアになってまだ日が浅いときに同じプロジェクトで強烈に印象に残っているエンジニアについてです。

エンジニアとしては非常に優秀でそのプロジェクトでチームリーダーを任されていたNさんですが…。とある特徴というか、クセというか、なんというか周りからするとちょっと嫌だなという。

前回はNさんがチームリーダーのチームに僕がメンバーとして加入してからプロジェクトが炎上して、Nさんの鼻くそぺたぺたが始まるまでをまとめました。

今回は後編です。

前編はこちら↓

どんな人物?

名前:Nさん
年齢:30代後半
実績:20代後半からいくつかのプロジェクトで役職が与えられていた。プログラミングは得意だが、ドキュメント関連(設計書の作成など)は苦手っぽい。
ポジション:当時のプロジェクトでTL(チームリーダー)を担当。

頭から粉チーズ

前回の記事でNさんをリーダーとする僕たちのチームが原因でプロジェクト全体の進捗を遅らせてしまい、責任を感じたNさんが何日も会社に泊まり込みで作業していました。
鼻毛を抜いて、それを鼻くそでデスクに貼り付けながら。。。

しかし、いくら優秀なNさんでも日に日に体力も集中力も落ちてきて、思うようにプロジェクトの遅れを取り戻せなくなってきました。
元々、Nさんはプログラミングのスキルが高く、ソースを書いているときのNさんは独り言を言いながら完全に自分の世界に入っていました。周りから見るとなんだか楽しそうでした。

でも、今回の作業は仕様書の作成や修正などドキュメント関連のものでした。Nさんは文章を書くのがあまり好きではないと聞いていました。

NさんはIT業界で仕事をする前はシステムエンジニアになれば大好きなプログラミングを好きなだけ出来る!!と期待して就職したそうです。
ただ、実際にはプログラミングはプロジェクトの一部に過ぎず、なんなら上流工程を担当するようになると自分でソースを書くことはほとんどなくなります。

ITエンジニア=プログラミングという風に思いがちですが、システムの設計やテスト、もっと言えば要件定義といったプログラミング以外の業務も沢山あるのです。
Nさんのように特定の作業がやりたくてその仕事に就くと結構なストレスになってしまいます。Nさんもこのときの作業で限界ギリギリのストレスが溜まっていました。

Nさんのこの極限状態を終わらせたのは粉チーズでした。
ある日、Nさんはランチにパスタを買ってきたようでした。そのパスタと一緒に粉チーズもビニール袋に入っていました。

さっそくパスタを食べようとしたとき、Nさんがプロジェクトマネージャーに呼ばれました。
しばらくして、独り言を言いながら席に戻ってきたNさんはビニール袋からパスタと粉チーズを取り出し、パスタに粉チーズをかけるのかと思いきや…、
なんと!自分の頭に粉チーズをかけ始めました。僕も含めて周りは唖然として声をかけられず、オフィスは数十秒ほど静かな時間が流れました。

そんな状況にも関わらず、Nさんはパスタを食べ始めました。粉チーズはかかっていません。
粉チーズがかかっているのはNさんの頭です。真っ白です。
Nさんは黙々とパスタを食べていました。すると、突然、

Nさん:「なんだこれは!」

と叫びました。
何に驚いたのかというと、自分の頭から降ってきた粉チーズでした。

Nさん:「なにこれ!フケか?俺のフケ?」

Nさんはパニックになっていました。その様子を見たプロジェクトマネージャーが

PM:「N、一度家に帰ってゆっくり休みなさい。とにかく今日はもう大丈夫だから。」

Nさんは、なぜそんなことを言われたのか理解できていないようで10秒ほど止まっていました。

強制帰宅

Nさんは帰宅しました。

僕たちがNさんの仕事を引き継いで作業を進めました。驚きました。
Nさんが作業しているのを見て大変そうだな、とは思っていましたが自分たちでやってみるとめちゃくちゃ大変。
そこで改めて、Nさんのすごさを再認識しました。
たとえ、鼻毛を鼻くそでデスクに貼り付けていても、自分の頭に粉チーズをふりかけたとしても。

帰らずに作業していた分の代休として、Nさんは数日間休みました(それでも足りないくらい)。
それでも、僕たちが作業している様子が気になるのかNさんからちょいちょい連絡がありました。

Nさん:「進捗はどんな感じですか?」
僕:「今のペースであれば問題なさそうです。」
Nさん:「なんか、作業でわからないところはない?」
僕:「今のところ大丈夫です。」

Nさんは僕たちメンバーにとって、すごく優しいリーダーでした。
自分は休みのはずなのに気にかけてくれて。ただ、本音は「僕たちのことを信じて休んでくれ!」と思ってました。
頻繁に連絡してくるのです。

「Nさん、家でやることないんですか?」

洗剤の香りでまさかの爽やかに!?

数日後、Nさんが出社しました。
何年間も会わなかったのかと思うくらい久しぶりに感じました。
Nさんが休んでいる間に僕たちメンバーがしっかりと作業を進めていました。プロジェクトの遅れも多少取り戻してチーム全体の雰囲気もちょっとは平和になっていました。そこにNさんの服から漂う洗剤の香りでより一層穏やかに…。

急にどうした!?
今まではあんなにクサ…ちょっと不思議なニオイをまとっていたNさんが急に爽やかな雰囲気に。
洗剤って重要ですね笑。

エンジニアあるある:ある日突然、周りが驚くくらい雰囲気が変わる人がいる

これ、テストにでないよ!たぶん。

まとめ

あまりにも追い込まれたことでまさかの頭に粉チーズをふりかけたNさん。さすがに家に帰ってゆっくり休んでもらうことにしましたが、数日振りに出社したNさんから爽やかな香りが…。
あの、鼻毛を鼻くそでぺたぺたしていたNさんが…、鼻ホジホジのNさんが…。

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