【エンジニア人物シリーズ】見た目は天才、中身は凡人、俺の名前は何だっけ?後編

Dr. Engineer Part2仕事

僕がIT企業で仕事をするようになって出会った強烈な印象を受けたエンジニアを紹介するエンジニア人物シリーズ!
前編に続いて見た目は天才、中身は凡人なエンジニアのKさんについての記事です。後編ではKさんの人柄を中心にまとめました。
Kさんの仕事ぶりをまとめた前編も読んでいただけたら嬉しいです。
前編はこちら↓

どんな人物?

名前:Kさん
年齢:50代前半(たしか、52歳だったような)
実績:IT業界に入って約30年。2回ほど転職をしてそのどちらもヘッドハンティングされての転職とのこと(本当のところはわかりません。)。
ポジション:当時のプロジェクトでSL(サブリーダー)を担当。

カタカタ、ッターン!!

そんな周りから怒られてばかりいるKさんでしたが、Kさん自身はどうだったかというとすごく穏やかな人でした。挨拶するといつでも笑顔で「お疲れ!」と挨拶を返してくれますし、話し方もおっとりしていて不思議と嫌な印象はありません。ほんとに挨拶って大事ですね。
また、誰かに怒られているときは分かりやすく肩を落として眉毛も八の字で困り顔になっていたのは非常に申し訳ないのですが、周りから見ると面白かったです。
ただ、そんな穏やかなKさんでも怒っているところを数回見たことがあります。Kさんの怒り方にはパターンがあります。

1.貧乏ゆすりをし始める
2.頭を掻きむしり始める
3.動きが止まって、ため息をつく
4.PCのキーボードの「Shift」と「Ctrl」を交互にカタカタ叩き始める
5.キーボードを叩くスピードが最高潮になった次の瞬間、「Enter」をッターン!っと叩く

これが怒っているときのKさんのパターンでした。
Kさんのこのキーボードをカタカタしたあとに「Enter」をッターン!ってするのはエンジニアあるあるではないでしょうか。
仕事が捗ってノってきているときや、イライラしているときについついキーボードを勢い良く「ッターン!!!」ってやってしまうアレ。あるあるです。Kさんもあるあるです。

嫁とWi-Fi

Kさんの家族はお嫁さんと犬一匹です。Kさん自身から家族の話を聞いたことはないのですが、たま~にお嫁さんからKさんに電話がかかってきて毎回Kさんが困った顔をしていました。
「どうしたんですか?」と誰かが聞くと「嫁のPCがネットに繋がんなくなったらしくて、ネットできないとつまんねえから早く直せ!っていう電話だった…」と言ってたり。Kさんがどうしても仕事の手を止めたくないときはスピーカーにして電話に出ていました。
「家の鍵無くしたんだけど!早く帰ってきてよ、家に入れないから。」っていうKさんのお嫁さんの声がオフィスに響き渡ったのもよく覚えています(笑)。

同じプロジェクト先輩に聞いたところ、「会社の飲み会に2回くらい来たことあったけどお嫁さんかなりキレイな人だよ。外見は。」とのことでした。外見は、という一言が引っ掛かりましたが、電話の声を聞くとちょっと納得です。また、電話で話すKさんを見ていると家でもやっぱり穏やかなんだろうなと思いました。

俺の名前?…忘れた!

Kさんは仕事中、よく天井を見上げていることがあります。仕事柄、深く考えることが多いのでIT業界で仕事をしていると考え込んで頭を抱えていたり、静かに目を閉じていたり、顎に手を当てて独り言をつぶやいていたり、Kさんのように天井を見上げたりしている人を見る場面が多いです。
しかし、そこはKさん。何も考えてません。時間があるときは天井を見上げ続けるKさんを周りの人は放っておいてるのですが、時間がないときは天井を見上げていようと関係ありません。
「Kさん、いまちょっとよろしいですか?」
「うん、いいよ。何もしてないから。」
こんな感じです。

あるとき、プロジェクトの進捗状況がよろしくなく、結構追い込まれているときのミーティングでKさんは相変わらず人の話しを聞かずに指の爪を噛んでいました。すると、リーダーがさすがに怒って、
リーダー:「Kさん、話聞いてますか?」
Kさん:「あ~、はい。」
リーダー:「だったら、今、私が言ったことをもう一度繰り返して。」
Kさん:「う~んとねぇ、…忘れた!」
リーダー:「ちなみに、このミーティングの目的は理解してますか?」
Kさん:「うん?…忘れた!」
リーダー:「あなたは自分の仕事を理解してますか!!」
Kさん:「うん。…たぶん」
リーダー:「社会人ですよね?…じゃあ、自分の名前くらいは言えますか(笑)」
Kさん:「俺の名前?う~んとね…忘れた!(笑)」
リーダー:「もういいよ(笑)」

普通はめちゃくちゃに怒られます。なんなら、プロジェクトから外されるかもしれない。でも、このやりとりのあと、なぜかみんな笑ってしまいました。
Kさんは本当に不思議な存在でした。
エンジニアとして、社会人としてはあまり見習うべきではないかもしれません。ただ、その飄々と世の中を生きていく個性はちょっと憧れる部分はあります。。。
本当に不思議な人でした。

まとめ

今回は見た目は天才、中身は凡人エンジニアのKさんについて紹介しました。人は見た目で判断してはいけませんね。さらに、その人の本当の人柄は仕事をしているときだけで判断するのも難しいものです。人柄が仕事に出るとも言われますが、僕はKさんのケースを見ているので、仕事だけで判断するのはやめておこうと思ってます。

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