ダメダメエンジニアが出会った先輩エンジニアのずるい仕事術3選

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僕はIT企業でエンジニアとして働いています。しかし、仕事が好きではありません。
設計書を作ったり資料を作ったりプログラミングをすることは嫌いではないのですが、それを誰かの指示や誰かに求められて「やらなくてはならない」ことが嫌なんです。
同じでも、自分の趣味で何かを作るときに設計書作成や資料作成、プログラミングをするのはむしろ楽しいです!
「これが仕事じゃなかったらなぁ…」なんて何度考えたことか。

愚痴っぽい話は置いといて、そんな僕が仕事で出会った先輩エンジニアの中には要領よく社会の荒波を乗り越えているたくましさを持っている人が何人かいました。その先輩エンジニアたちから学んだ(学んじゃダメ笑)仕事術を紹介します。

成果物は期限前に終わらせ、期限ギリギリに報告する

なにか仕事を任されたときにその仕事が終わったら報告すると思います。
僕が社会人になりたての頃、任された仕事が終わったら出来るだけ早く上司や先輩に報告するようにしていました。それが当たり前だと思っていましたし、会社の研修でも報連相についてはしっかりと教育を受けたからです。

まだ社会人としてもエンジニアとしてもほとんど新人みたいなときにとあるECサイト運営のプロジェクトにメンバーとして参画しました。僕がそのプロジェクトで担当したのはデータ分析でした。
どんな分析をするのかというと、例えばサイトでキャンペーンを行ったときの決済データから「ユーザーの年代はどの層が多いか」、「ユーザー一人当たりの購入額」、「サイトの利用頻度」、「キャンペーンの参加回数」、「使用した決済方法」をはじめとしていろんなデータが集まります。

それらのデータを組み合わせて「一人当たりの購入額が一番多いのは40代」とか、「サイトの利用頻度が多いほどユーザー一人当たりの購入額が多い」とかの分析をしていました。これがエンジニアの仕事かというとちょっと特殊かもしれません(厳密にはエンジニアとは言わない!?)。

そのデータ分析チームのリーダーこそが見出しにある「成果物は期限前に終わらせ、期限ギリギリに報告する」ことを仕事のルールとしていました。驚きです笑。

そのときのプロジェクトは大きく分けると開発チームと分析チームがありました。
それぞれのチームは決して仲が悪かったわけではないのですが、お互いに仕事に依頼をするときに妙な緊張感がありました。

例えば、僕たち分析チームが開発チームに「分析のためにこういうデータが欲しいので、次のキャンペーンでこういうアンケートページを実装してくれませんか?」とお願いすれば、開発チームからは「なぜ、今までのアンケートではダメなんですか?それは分析の仕方を工夫すれは大丈夫だと思うんですけど。。。」とか。

逆に開発チームから分析チームに「今後のサービス改善のためにこういう機能を実装するか検討しているのですが、どれくらい需要があるか分析してほしいです。2~3日くらいで結果わかりますか?急いでるので。」とお願いされれば、分析チームは「それに関して分析するのは可能です。ただ、他の業務との兼ね合いで2日~3日では厳しいですし、急いでいるならもう少し早めに相談して下さい。」みたいな。

普段はそんなことないのですが、仕事の依頼となるとピリピリしていました。それも影響しているのか分析チームのリーダーがメンバーに対して言ったのは「仕事が早く終わってもすぐに報告する必要はないから。一つ仕事が終わってもまだ次の仕事が来る。終わりがないからね。」と。

ちなみに、そのリーダーは仕事が早く終わったら報告するまで家族旅行の行き先をネットで調べたり、メンバーたち(僕も含めて)と雑談していました。
リーダーは仕事が出来るので(リーダーになるくらいなので)、結構仕事を早めに終わらせていました。
そして、余った時間を満喫していました。
参考にするかどうかは…お任せします。

会議で発言するな、自分の立場を守るときだけ発言すること

会議で積極的に発言しないと評価が悪くなるというのが一般的だと思います。発言とは言わないまでも会議に積極的に関わろうとする姿勢。
しかし、僕が出会った先輩エンジニアは「いかに会議に参加せずに自分の立場を守るか」と最優先に考えていました。

Web系の開発プロジェクトで僕の先輩だったエンジニアのAさん。Aさんはめちゃくちゃ仕事が出来るかというとそうではなかったのですが、性格も穏やかでチーム内の雰囲気が柔らかくなるため代えの効かない存在でした。チーム内のメンバーとも積極的にコミュニケーションを取ってくれるのもありがたかったです。

ただ、そんなAさんは会議になると一気に口数が減ります。それはただ会議に消極的になっているわけではなくて何かギラギラしていました。
Aさんは発言こそしないものの、他の人の話を聞いてうなずいたりはしていました。また、誰かに「Aさんはどう思いますか?」と聞かれれば「私は~と思います。」と普通に答えていました。

しかし、誰かが「この作業ってAさんにお願いできますか。」とAさんに話が振られると「私はいま~の作業をしていて、期限は○日までとなっています。それが終わったら~の作業がありますので新たに作業をやる余裕はありません。」
また、誰かが「ここって間違えてますよね?ここを担当したのはAさんだと思いますが、再確認してもらってもいいですか?」と言えば、Aさんは「たしかに私が担当しました。もし、間違えているのであれば申し訳ないです。ただ、作業した本人が確認しても間違いに気づかないことがあると思うので再確認は別の人にお願いできますか。」
と、めちゃくちゃ早口で答えます。ちなみにそういうときはAさんは瞬きをしていません笑。

とにかく、Aさんは会議中に自分の仕事が増えそうな展開になるとギラギラしながら自分の主張をします。自分自身への負担を考えるとそういう風に思うのもわからなくもないのですが、はっきりと言葉にするAさんに僕は最初驚きました。
でも、社会で生きていくにはこれくらいのたくましさが必要なのかもしれません。社会人として仕事をしていると、こういう人は結構いるのではないでしょうか。

仕事で失敗したら早めに報告する。それだけである程度信頼される

仕事が出来る人と聞いて思い浮かべるのは、「仕事が早い」とか「仕事でミスをしない」とか「みんなに嫌われない」とかいろいろありますが、そこに共通するのは「信頼」だと思います。
じゃあ、その「信頼」を獲得するためにはどうすればいいのか先輩エンジニアのKさんが教えてくれました。
「仕事で失敗したときに出来るだけ早く報告すること。それだけでもある程度信頼してもらえるよ。」
言ってることは何も間違えていないと思います。言葉だけ見れば。

しかし、Kさんの場合は意味合いがちょっと変わってきます。
Kさんは仕事に真剣に取り組んでいるかというと、そうではありませんでした。

Kさんと一緒に仕事をしたプロジェクトはIT業界では珍しく??人間関係が順調でした。そのプロジェクトに関わるメンバーがみんな何となくおっとりしていて穏やかな雰囲気でした。
また、そのプロジェクトは受託開発ではなく自社開発のプロジェクトだったため、納期という概念がありませんでした。
もちろん、業務ごとに期限はありましたが、間に合わない場合は「じゃあ、リリースを遅らせようか。」とか「今回のバージョンには間に合わないから次のバージョンに含めよう。」とか融通が利くため、時間に追われて作業するといったことはなかったです。

後に本人に聞いたのですが、そんなプロジェクトのなかで仕事嫌いなKさんは出来るだけ仕事をせずにみんなから信頼されるにはどうすればいいのか。と考えていたそうです。

Kさんがやっていたことは、
「3日で終わる仕事を1週間かけて終わらせる」
「一人で出来る作業を後輩に半分手伝ってもらう」
「複数人で協力してやる作業は出来るだけサポート役に徹する」
などとのことでした。

例えば、最初の「3日で終わる仕事を1週間かけて終わらせる」については、仕事を振られてから2日後くらいに「予定では明日終わらせる予定だったのですが、パソコンがフリーズを繰り返してしまって思ったように作業が進んでいません。大変申し訳ございませんが、期日を伸ばしていただけますでしょうか。」
と上司に相談します。
すると、優しい上司は「う~ん。パソコン交換しようか。こればっかりはしょうがないから今週中に終わればいいよ。」
となります(普通はならない笑)。

2つめの「一人で出来る作業を後輩に半分手伝ってもらう」については、Kさんの後輩のRさんに「ちょっとこの作業、上手くできないから手伝ってもらってもいい?」
と聞きます。
もちろん、Rさんが断るはずもなく、Kさんの作業を手伝います。
そして、「Rさんが手伝ってくれたおかげで早く終わったよ!ありがとう。Rさんは優秀だね。やっぱり期待されてるだけあるね~。」
とこうなります。先輩からこんなことを言われて嫌な気持ちにはなりません。

そして、3つめの「複数人で協力してやる作業は出来るだけサポート役に徹する」について、これは実はKさんが一人でやるはずだった作業を最終的に複数人が強力してやることになりました。
Kさんがプロジェクトのリーダーに
「この作業、一人でやったら上手くできませんでした。誰かに協力してもらうことはできますか?」
と言って、他の人に協力してもらうことに。

Kさんが任された作業ですが、協力してくれた人に
「こういう作業できなくてさ、優秀な人はすごいね。何か手伝えることある?」
手伝えることある???あなたの作業でしょうが!って言いたくなりますよね笑。

ところが、その作業が思った以上に時間がかかっていたためにもう一人協力することになりました。
すると、Kさんがまた、
「いやあ~、ほんとに申し訳ないけど嬉しいよ!二人と一緒に仕事が出来て、何か手伝えることあったら言ってね。」
何か手伝えることあったら言ってね???
あなたの作業でしょうが!!!!!

こんな感じでいろんな人に協力してもらって、いつの間にかKさん自身は手伝っているというスタンスのサポート役に徹しているのでした…。

自分が仕事が出来ないということを早い段階で相談して、仲間を増やして、その仲間に仕事をやってもらう。
Kさんはみんなを持ち上げるので嫌われてはいませんでした。ある意味、最強の社会人かもしれません。

まとめ

ここまで僕が出会った先輩エンジニアの仕事のやり方を紹介しました。
僕が社会人になった頃に想像していた憧れのエンジニア像とは全然違いましたが、それでもそういった先輩エンジニアのやり方から一部学べるところもあります(あくまで一部です…)。逆にここは真似しないほうが良いような反面教師的なところもあります。

僕が一緒に仕事をしたエンジニアの人たちには個性的な人がまだまだたくさんいます。
もしかしたら、僕も周りから見たら個性的なことをしているかもしれません。
社会に出て生きていればいろんな学びや気づきがありますね!

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